緊急対策本部ニュース No.19
2011年10月15日(土)
日本キリスト改革派教会の皆様への御礼と活動報告
仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク(東北ヘルプ)
代表 吉田 隆(改革派・仙台教会牧師)
主の御名をあがめます。私共「東北ヘルプ」は、仙台圏のカトリックとプロテスタント教会の緩やかな連合体である仙台キリスト教連合が中心となってできた超教派的な支援組織です。主の不思議な導きのもと震災後一週間で設立され、被災地における様々な必要と供給の情報の一元化・教派的支援体制を持たない被災教会のための募金の受け皿・教会を通しての地域支援という三つの目的のもとに、1〜2か月の緊急支援を行おうと始められました。しかしその後、導かれるままに活動は広がり、また多くの方々からの御支援・御協力をいただきながら7カ月を迎え、この9月には事務局を財団法人化するに至りました。
日本キリスト改革派教会の皆様には、設立当初よりお祈りとお励ましをいただき、また大会を通して多額の御献金をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。以下に、現時点での私共の活動の概要を御報告いたします。
※ ※ ※
1.教会直接宣教支援
東北6県にある被災教会すべて(とりわけ教派的支援体制を持たない教会)に対し、全世界から捧げられた義捐金(現在約6千万円)のうち5千万円を、お見舞・会堂修改築・支援活動などの援助金として配分しています。現在まで被災した79教会に対し見舞金(10万円)を、被災地の支援活動をしている3教会に活動支援金(100万円)をお送りしました。今後、建物の被害が大きかった16教会に2千万円、また人的被害があった教会に1千万円を配分する予定です。その他の義捐金は、下記のプロジェクトのために用いています。
2.姉妹教会プロジェクト
教派的つながりが希薄な被災教会のために長期にわたる支援体制を作るために、私たち東北にある教会間の交わりもさることながら、主として首都圏の教会との“姉妹教会”関係を結ぶお手伝いをしています。今後の東北における宣教と教会形成の新しいあり方として、豊かな実が結ばれることを願っています。後援:日本福音同盟(JEA)。
3.弔いプロジェクト
身元不明の遺体の葬儀・行き場のない遺骨の受け入れ・「心の相談室」としての仮設住宅への出張喫茶やラジオ番組を、宮城県宗教法人連絡会の協力のもと超宗派で行っています。 また、震災からの節目ごとに記念の追悼行事を超教派・超宗派で行っています。
4.放射能汚染対策プロジェクト
現在準備中のプロジェクトです。放射能汚染下にある諸教会のために何ができるかを模索してきましたが、福島県のいわき市にある教会ネットワークと提携して「食品放射能計測測定所」をいわきと仙台に設置することになりました。妊産婦や小さいお子さんのいる家庭や施設を中心に、食品の放射線量を無料で計測するサービスを12月頃から始めます。計測中にお話を伺うことでカウンセリングをすることも考えています。後援:日本キリスト教協議会(NCC)震災対策室。
5.ディアコニア(民生支援)
震災後数か月は、日本国際飢餓対策機構・サマリタンズパース・クラッシュジャパンなどのキリスト教救援団体の協力のもとで教会を通しての地域支援が有効になされました。その後も仮設住宅における支援活動(警備・教育補助・食事提供等)が継続的になされてきましたが、この秋からはさらに多方面にわたる支援活動(例えば、外国人被災者支援事業)に携わる諸団体をサポートする働きへと移行しつつあります。
以上の諸活動が、皆様のお祈りと御支援に支えられつつ、すぐれた事務局スタッフとプロジェクトごとの担当者によって運営されています。小さな東北の諸教会が震災を機に共に労することができるようになったことは、多くの悲しみや苦しみにもかかわらず、主から私たちに与えられた大きな喜びであり特権であると感謝しております。今後とも皆様のお祈りをお願いいたします。
なお、私共の活動の詳細につきましてはホームページ(http://tohokuhelp.com/ または「東北ヘルプ」で検索)を御覧ください。
定期大会に向けて
☆ 東日本大震災「第二期募金」の提案が、拡大緊急対策委員会と大会執事活動委員会との連名で、来週行われます定期大会に当日配布の議案として提出されます。定期大会のためにお祈りください。
☆
拡大緊急対策委員会の任期は、定期大会までです。同委員会は今大会に報告を提出し、その働きを終えます。よって、同委員会のもとで発行される緊急対策本部ニュースは、今回で最後となります。今後は、大会執事活動委員会からの連絡となります。
毎日の作業後に、ボランティアで来てくださった方々に「作業日誌」を書いてもらっています。その中から、いくつかの文章をご紹介させていただきます。
〈6月〉
・○○さんが「またここで暮らしたい」と言っていました。前向きになってきた証拠。芽生えた希望に寄り添いながら活動していきたい。(30代女性)
・○○さんが竹の子の煮物を作ってくださった。○○さんがアイスクリームを差し入れてくださった。やっと慣れたらもう帰ることになった。本当にやりたいことがやっとできたという気持ち。(40代女性)
・大工さんの的確なアドバイスが心強かった。きっとお家の方もそう感じていると思う。(30代女性)
・床下であおむけになって天井をながめていると落ち着きます。(30代男性)
・庭の土が「とてもきれいになったね」と奥さんがうれしそうでした。腰が重くなってきた。(30代男性)
・昨日と同じお宅に伺いましたが、昨日よりもよく話し、笑顔で応えてくださったのが本当にうれしかったです。ヘドロかきは泥と混じって難しいです。明日帰りますが、また来たいと思います。継続するのは大変だと思いますが、また協力させてください。(30代女性)
・今日、○○さんが「きれいになったから、戻ってきたくなっちゃった」と話をしていた。はす向かいの○○さんも「いつ戻ってこようかしらね・・・」と話していたようだ。元の町に少しずつ近づいていけたらいいな。(30代女性)
・新しいお宅に入った。足腰の悪いご主人は、甥っ子と2人でヘドロをかき出していたらしい。大変だったと思う。今日の活動で少しでも気が休むことができたらと思う。(30代女性)
〈7月〉
・「壁を外したら臭いが良くなった」と、とても喜んでいらっしゃいました。体もあまり良くないようなので疲れないようにしてほしいです。(30代女性)
・ひたすら室内掃除をしました。少しずつきれいになっていく過程を見ていて達成感を味わいました。また、○○さんの表情もだいぶ良くなってきました。(20代女性)
・現地の方と話しをすると見えてくることがある。(30代男性)
・台所や棚や壁を磨き、泥のついた食器を玄関横で洗いました。1日少しずつしか作業ができませんが、少しずつきれいになることがわかります。早く○○さんが住むことができるよう頑張りたいという気持ちで作業しました。(20代女性)
・田んぼのヘドロの臭いがきつかった。隣の家の方から「ご苦労様です」と声をかけられました。みなさんの働きが認められていると感じました。(30代男性)
・子どもたちがたくさん、本当に可愛かった。いっぱい笑って笑顔がたくさんで楽しかった。子どもたちのパワーはすごい。スーパーハイテンションだった。クラスの友達の半分くらいがいなくなったと一人の子が言っていました。たくさん楽しいこと、元気になれることを一緒にしたい。(30代女性)
〈8月〉
・ペットの犬と猫と遊びながら作業をしました。ペットと遊ぶことや○○さんと話すことのほうが、作業以上に○○さんにとって楽しく、「助かった」という言葉が印象的でした。今でも地震当日のことについて自分を責める思いや、後悔があることを聞いて、続けて話をして、寄り添うことが必要だと思いました。(20代男性)
・壁の解体中にぬいぐるみが3つと子どもたちの絵などが出てきた。ご家族の方がお話しながら見ていたのが印象的だった。家族の元に戻って良かった。(30代女性)
・ゴーグルはくもり、視野が狭くなり、脚立を使うとこわかった。解体は思っていたより時間がかかり大変だった。早くご家族で住めるようになればいいなと思った。(20代女性)
・ワーク一日目で被災状況を目にし、被災の大きさを肌で感じ言葉を失いました。小さな者だが、神様がつかわしてくださったことの意味を考えながらワークした。(20代女性)
・思い出の詰まった家を少しでもきれいにしてあげたいと感じました。これからも丁寧な作業を続けていきたいです。(20代女性)
・○○さんがスイカの差し入れを持って来られ、畑に植えたい作物の話などをしてくださったので、自分たちのしていることが希望につながっているとの思いを持つことができた。(30代男性)
・作業中、地震の日の話をされていました。「この雑草の様に強くなりたいわね」という言葉が印象的でした。(20代女性)
・教会の証が心に届いている。(20代男性)
〈9月〉
・今日はCRC の方々と一緒に作業しました。みなさんとても一生懸命やってくださり、力のいる作業など、自分から率先してやってくださっていたことがとても印象的でした。日本の復興のために世界中の方々が動いてくださっているということをしっかり心に留めて、感謝しなければいけないと思いました。(10代女性)
・2週間ぶりにまた機会ができて参加しました。この前、○○さん家で作業しましたけど、また会えて本当にうれしかったです。私の名前を覚えていてくれて嬉しかったです。(20代女性)
・○○さんが本にまつわる思い出をたくさん話してくださいました。話をしながら気持ちの整理もされていくといいなと思いつつ、話に耳と心を向けて、本の泥を落としました。寄り添うことを考えながら作業をした一日でした。(20代女性)
・初めて被災した子どもとふれあい、悲しい事実を話されるとどう自分が被災地とつながっていくかということを考えさせられました。(10代女性)
・初めて壁を壊す作業をした。それぞれの部屋にそれぞれの思い出があるんだろうなと、少しつらくなった。本や家などはただの「もの」ではなく思い出のつまった「生きてきた証」なのだなと改めて思った。少しでも助けになったらうれしい。今後もこの体験を他の人に伝え、自分もまた戻ってボランティアをしたい。(30代女性)
・壁壊しは初めてやったのですが、大切にされていたお家を壊すのは胸が痛かったです。「壁を壊されていくのはつらいので見ないようにしている」とのことでした。すこしでも○○さんの心に寄り添いたいと思いました。(30代女性)
・今日は家の壁の拭き掃除をして、とても地道な作業で大変でした。こんな作業をしていることを知らなかったです。このような地道な作業一つ一つが復興につながっていくのだと思いました。(30代女性)
・日本人が日本のために働いていることを見てすごく感動しました。外国人だけど優しくしてくれて本当にありがとうございます。日本のために東仙台のために熱心にお祈りします。(20代女性)
・半年たったし、もうやることはないんじゃないかという気持ちで仙台に来ましたが、予想に反してやることはまだまだ多く人の手が必要とされていることを感じました。(20代男性)
・休憩時間にも地震当時の話をよくされていて「今だから笑って話せるけどね」と言う言葉が印象的でした。(20代女性)
東仙台教会長老 鈴木政美・山?孝文
私たちは、この度の巨大地震によって大きな被災をされた方々のために祈りをささげてまいりました。その中で神様は東仙台教会における救援活動を起こしてくださり、東仙台教会ボランティアセンターの設立へと導いてくださいました。そして多くの方々の祈り、たくさんの尊い献金、ボランティアの方々の尊いお働きに支えられて、これまでの復旧復興活動を行うことが出来ましたことを心から感謝申しあげます。
今、この活動が、どのように導かれ始められたかを振り返ってみたいと思います。立石彰牧師は、地震直後(3 月11 日)に教会の近くに住む会員たちの家を尋ね、安否を確認しました。翌日、牧師は中村里子姉の安否を確かめるため、教会の青年と共に、寸断された道を迂回しつつ野蒜に向かい、中村姉が避難されて無事であることを確認しました。その中で、野蒜にある定林寺というお寺に避難していた方々に会い、その道々の光景を目の当たりにして、牧師の心に救援活動の愛の心が芽生えたのではない
でしょうか。
地震後二日目の3 月13 日の主日には十数名の兄弟姉妹が会堂に集められ、寒い中でしたが、布団に包まって礼拝を守ることができ、感激・感謝でした。礼拝後に情報交換が行なわれ、会員たちの状況を把握することができました。そして、支援活動に対する牧師の思いが伝わってきました。その週にOPCJM(正統長老教会日本ミッション)等から多くの救援物資がトラックで届けられ、教会近隣の避難所や、野蒜方面の避難所に物資を届けました。また、町内会の協力によって、教会近隣の一人暮らしの高齢者などにも物資を届けることができました。牧師は合間を縫って青年の方々と、石巻・東松島の避難所や、牡鹿半島などの孤立した地域にある避難所に物資を配送するボランティア活動をしていました。
3月27日礼拝後に全体懇談会が持たれ、震災救援活動について話し合いました。その中で、一部不安の声もありましたが、話し合って行くうちに、東仙台教会として会員一致して救援活動を行おうという思いへと導かれました。その後、大会からの経済的援助をいただき、山中恵一先生・熊田真介兄をはじめとして、ボランティアの方々が大勢集められ、被災した中村里子姉の家屋、石巻伝道所の復旧作業が開始され、徐々に中村姉の近隣の方々の家の復旧に携わって行くようになりました。立石彰牧師が体
調を崩したアクシデントもありましたが、6月の臨時大会で「東仙台教会ボランティアセンター」の設立が許され、多くの方々の祈りと、献金、ボランティアとそのスタッフの方々のお働きに支えられ、今日に至っております。
しかし、「キリストの教会として牧師は牧会を成しているのか」とご心配くださり、お祈りに覚えてくださっている先生方もおられると思います。私たちも、牧師の健康は大丈夫なのか等、不安になることが多々ありました。しかし、多くの先生方の暖かいご支援をいただき、説教ご奉仕をしてくださり、毎週恵まれた礼拝を持つことができて嬉しく思っております。また、ボランティアの方々と共に礼拝堂満席で礼拝を守れる喜びを味わっております。感謝いたします。
私たちの教会は今、教会から外に出て行き、いろいろの愛の業を通して行う伝道、伝道のいろはを改めて強く教えられ、実践するように導かれていると思っています。このことは、四国中会が派遣してくださったトビー・デベット先生からも力強く教えていただきました。東仙台教会がこのような愛の業へと導かれたことは、主のご計画・導きにより立石彰牧師を招聘したときから定まっていたようです。「牧師として招聘する」ということは、こういうことなのだと改めて教えられ、恵みを感じております。私たちは、小さく弱い教会ですが、このことをしっかりと受け止め、道が開かれれば新しい計画の歩みを始めようと願っております。
今後の活動についても、引き続きお祈りくださいますようお願いいたします。
主イエス・キリストの御名を讃美し、感謝いたします。
ボランティア活動、会計報告 2011 年6 月12 日から9 月30 日までの、ボランティア活動会計を報告します。 6月12日〜9月30日 決算 収入 拡大緊急対策委員会より 1,463 第一期募金より 1,000,000 100 万円募金 3,493,842 他教派からの献金 1,671,910 V参加者からの献金 138,000 (改革派教会以外の参加者) 収入合計 6,305,215 支出 1.活動費 交通費(*1) 342,776 *1 ガソリン代、高速料金など 2.救援物資 日用品 9,189 炊き出し、キャンプ 22,335 3.V関係 交通費援助 197,300 スタッフ交通費 191,400 スタッフ手当 450,000 大工交通費 150,000 大工日当 570,000 食材 222,475 備品 514,098 電動工具 198,046 アパート経費 211,810 入浴代 34,900 通信費 65,547 4.その他 諸手数料、配送料等 82,755 5.10 月以降の活動に繰越 3,042,584 支出合計 6,305,215
東仙台教会牧師 立石彰
3月11日の地震と津波が起こってから、もうすぐ7ヶ月が過ぎようとしています。6月の臨時大会で「ボランティア活動のための100 万円募金」が承認され、これまでに本当に多くの兄弟姉妹、教会・伝道所から尊い献金を送っていただいたことを心から感謝いたします。
私たちが半年間活動してきた野蒜・東名地域は、主に「野蒜運河」の北側に位置しています。運河の南側ではほとんどの家屋が全壊・流出してしまいましたが、運河の北側では二階の床下まで津波がきたものの、家屋自体はそのまま残っている家が多くあります。この地域の方々は、残った家屋にそのまま住んでおられるか、近隣の仮設住宅に入居しており、なんとか家をリフォームして、もう一度その土地で生活したいと願っておられます。
しかし、この地域は、いまだに市の復興計画が定まっていない地域です。JR 仙石線(仙台石巻線)の野蒜駅と東名駅がどのルートで復旧するのか、どの地域が居住区として認められるのか、新しい堤防がどこに作られるのかなど、これから生活していくために必要な情報がほとんど何も決まっていません。市の復興計画は年内には発表されるといわれていますが、おそらく年明けになるだろうと考えている人が多いようです。また、復興計画が発表されても、線路や堤防を作るための土地の買収などには数年かかり、工事が始まるのも2、3 年先、そして工事が完了して落ち着いて生活できるまでには少なくとも10 年はかかると思われます。このような状況の中で、数百万円から一千万円ほどかかるリフォームを行うかどうか迷っている方が大勢おられます。
現在、私たちが行っている活動の一つは、そのような方々の家屋の一階部分の解体(海水に浸かった天井の床、壁の石膏ボードと断熱材、床板、水回りの撤去)と床下の泥だしです。地震から半年が過ぎた今でも、壁や床下の断熱材に海水が含まれているので、このまま数ヶ月・数年もそのままの状態で放置しておくと家屋の骨組みになっている柱まで腐ってしまいます。
これまで、私たちは、長期滞在して献身的に協力してくださった専門の大工さんたちと一緒に、リフォームすることを前提とした解体作業、また「効率さよりも丁寧さ」を重視した活動を続けてきました。
「いつリフォームするか、本当にリフォームするかどうかも分からない。それでも、もしお願いできるなら・・」と言って、私たちに作業を依頼してこられる方が大勢おられます。9 月末現在で、解体・泥だしの作業で関わったお宅は50 件を超えましたが、このようなニーズは少なくともあと1 年は続くだろうと思われます。
7 月頃から、地域の子どもたちに対するボランティア活動を始めています。解体・泥だしの作業をする中で、その家族の子どもたちと仲良くなり、地域の子どもたちに対するボランティア活動として、スポーツ大会を開催したり、子どもたちをキャンプに連れて行ったりしています。野蒜・東名地域の公園や小学校は、遊具がほとんど流され、今でも細かい瓦礫やガラスの破片が散乱しており、子どもたちがおもいっきり走り回れるような場所がありません。仮設住宅に住んでいる子どもたちも、騒ぐことができず、大きなストレスを抱えています。そのような子どもたちと一緒に、美しい自然の中で数日間一緒に生活することは、子どもたちの心のケアとこれからの成長のために今後さらに必要なことだろうと考えています。
8 月に二泊三日で行った教会学校のキャンプには、野蒜・東名から13 人の子どもが参加し、9 月に一泊二日で行った子どもキャンプには、23 人の子どもたちが参加してくれました。
「地震前に子どもたちが通っていた塾や習い事などの教室もすべてなくなってしまい、学校が終わった後に子どもたちが行く場所がない」という声を多くのお母さんたちから聞くので、今後は、毎日の解体・泥だし作業と平行して、特に子どもたちを対象とした活動も始めていきたいと思っています。
また、毎月一回行っている「地域の方々と一緒に食事をする」という活動も、今後さらに充実させていきたいと考えています。作業を通してこれまでに出会った方々を招待して、バーベキューや「芋煮会(東北独自のイベント?)」を企画しています。この時には、東仙台教会の会員の方々も参加してくださり、地域の方々と一緒に食事を食べながら交わりを深めています。
様々な活動の中で、私たちが大切にしているのは、このような作業を通して、家の方々と出会い、話をし、関係を築くことです。この地域の方々の心の痛みを想うと、私には、今は、直接聖書の福音を語ることはできません。一緒に祈ることも、ただ神様の話をすることもなかなかできません。しかし、東仙台教会との関係を深めていく中で、いつの日か、主イエス・キリストが、あの紫布を商う人リディア(使徒16:14)の心を開いてくださったように、この地域で出会った方々の心を開いてくださることを、祈り続けていきたいと思います。
2011年10月1日(土)
――淀川キリスト教病院伝道部長の田村英典教師よりの報告をお届けします――
「淀川キリスト教病院・東日本大震災被災地支援について」
多額のご献金をいただき、心より感謝致します。以下に支援の概要をご報告致します。
震災の翌々日3月13日(日)午後、臨時拡大経営会議を招集し、災害発生時の院内規程に準じて直ちに支援を決定。竹田綜合病院(福島県会津若松市)からの支援要請に応じる形で、医療支援チーム派遣と人工透析液などの医療物資輸送を行うこと、応接室に支援チーム派遣本部を設置し、交通・宿泊の手配など後方支援に当ることも決めました。
3月14日(月)、第1班(医師2名、看護師2名、事務1名)が大阪を出発。東海道・上越新幹線で新潟へ行き、レンタカーで会津若松へ入り、学校で避難民への医療活動を行い、大阪からトラックで運んだ人工透析液、流動食、医療品等(約1トン)を病院に届けました。
翌週、第2班を調査チームとして派遣し、福島県、宮城県を巡り、最終的に津波被害の甚大な岩手県釜石市の日本基督教団・新生釜石教会(柳谷雄介牧師)を支援することに決定。教会の復興支援及び被災され自宅で過ごしておられる方々への訪問医療支援を中心に、以後、17班(約70名)が釜石市から1時間ほど内陸部の遠野市の民宿に寝泊し、約4か月間、途切れることなく支援活動を行いました。JOCS(日本キリスト教海外医療協力会)とも連携・協力しました。7月に入り、釜石市の医療機関が機能を回復させ始め、医療ニーズが落ち着き、新生釜石教会も一歩一歩復興に向けて歩み出したことから、今後の支援のあり方を模索しつつ、7月8日、支援活動に一区切りつけることにしました。釜石の地を離れるに際し、新生釜石教会の隣の釜石のぞみ病院(旧釜石市民病院)の救急車が津波で使用できなくなっていたため、大阪から釜石へ持って行った当院の古い救急車を寄贈しました。
訪問診療、教会支援、被災者宅や教会・教会周辺の片付け・清掃・瓦礫の撤去、テント設営、薪割り、支援物資の運搬・整理・仕分け・提供、教会で活動するボランティアの食事の準備、テントでの傾聴など、様々な支援をすることができ、ありがとうございました。
被災した新生釜石教会での礼拝
※改革派の各教会・伝道所に配信されたニュースにはもう1枚写真が掲載されていますが、プライバシー保護の観点からブログへの掲載は見合わせています。
―「被災委託金」が下記のように用いられましたので、報告いたします――
《申請教会分》
目的:近隣の被災者と他教派教会への支援 合計110万円(申請4教会)
?盛岡伝道所(東北中会)計20万円
〈被災者支援〉盛岡伝道所他住会員の姉妹たち(岩手県大船渡市在住、福島県いわき市在住)の近隣の方々への食料品提供5万円、その他くじら館への寄付等6万円、「3.11いわて教会ネットワーク」関係の物資購入等3万円
〈他教派教会支援〉宮古コミュニティチャーチへ献金 6万円
?亘理伝道所(東北中会)計40万円
幼稚園園児の6被災家族への支援(1家族につき6〜7万円の支援)
?ひたちなか教会(東関東中会)計40万円
ひたちなか市内超教派牧師会で市内教会の被害程度を調査した結果、被害程度・修理能力の有無を考慮して、次の2教会の支援を決議。「日本福音キリスト教会連合 大洗キリスト教会」30万円、「日本福音キリスト教会連合 那珂湊キリストの教会」10万円
?新浦安教会(東関東中会)計10万円
近隣の被害程度の大きかった「聖約浦安教会」に支援。
《大会執事活動委員会分》
目的:孤児と障がいを持つ方々への支援 合計100万円(4施設)
?「社会福祉法人いわき福音協会」25万円
(〒970-8001福島県いわき市平上平窪字羽黒40番地44、TEL0246-23-1903、AX0246-23-1905)
*福島県下のキリスト教社会福祉法人。原発の不安の中、障害者のための様々な支援活動中。
?「社会福祉法人仙台キリスト教育児院」25万円
(〒981-0906 宮城県仙台市青葉区小松島新堤7-1、TEL 022-234-6303、FAX 022-234-630)
*キリスト教児童養護施設として百年以上の歴史。家族と共に生活できない子どもたちのため、乳児院、児童養護施設、情緒障がい児短期治療施設、地域小規模児童養護施設等運営。
?「日本ファミリーホーム協議会」25万円
(協議会会長は、白石契約伝道所会員・卜蔵康行〈ぼくら やすゆき〉兄)
*親の養育放棄や虐待など様々な事情によって、社会的養護の必要のある子どもたちに、家庭を提供して成長を支え、自立支援する里親の「小規模住居型児童養育事業」(ファミリーホーム)としての働き。
?「特定非営利活動法人 みやぎ発達障害サポートネット」25万円
(〒980-0013宮城県仙台市青葉区花京院1-4-1、TEL 022-265-5581、FAX 022-352-7088)
*「自閉症を中心とする発達障害児・者」支援のためのNPO。自閉症を中心とする発達障害児・者の保護者・専門家・支援者等が、子どもたちの地域で「安心した楽しい」生活の実現を目指して始めた学習会が母体。
緊急対策本部ニュース No.17
2011年9月24日(土)
臨時大会後は、中会毎のさまざまな支援がなされてきました。ここで、詳しく紹介できませんが、人的な交流が進み、主にある祈りが顔と顔とを合わせて現地の皆様にも届けられたことと存じます。被災地におきましては、まだまだ困難な状況が続いていますので、引き続いての祈りの支援をお願いいたします。
ご心配いただきました石巻伝道所に関しては、地域全体の復興計画が未定で、現時点で事を決めることができない状況となっています。白津先生御夫妻は、安全な生活環境を得るために、教会を離れ、仮住宅に移られることとなりました。北中山伝道所は、地盤調査をし、より抜本的な被災対策を施したリフォームを行えるように準備をしています。仙台教会は、OPCの支援によって応急措置を行い、その後、状況が整い次第、大規模工事に取り組む予定です。東仙台教会小会管轄下でのボランティア活動は、皆様のお祈りと募金への支援により、祝福されて進められています。臨時大会では、冬が来るまでに目処を付けたいという報告がありましたが、ボランティア活動は9月末では終わらず、なお継続してなされる見通しです。
東北中会におきましては、8月30日に第一回臨時会を開催し、復旧と復興の二本柱からなる「東北中会復興計画」が策定されました。また、宣教師の先生方を中心として進められてきたサポート・センターの姿が、亘理に中古住宅を購入し、活動拠点を設置するなど、具体的に見えてきました。この活動は、地域住民のニーズに合わせた多目的な支援です。被災地に支援施設を置き、まずは2〜3年間継続して行う予定です。この働きのために、OPCとCRCとMission
Japan(南アフリカ・オランダ改革派教会とその他の南アフリカの教会による宣教団体)と高神の宣教師たち、そして、東北中会と大会執事活動委員会と外国教会関係委員会とが密接に連絡を取り合って協議を重ねてきました。これまでは、実質的な意味で、宣教師の働きが主導的な役割を果たしてきましたが、これからは、日本キリスト改革派教会がより積極的に関わることが求められています。これらのことは、定期大会で報告され、改革派教会の関わり方が審議されます。
大会としての支援は、第二期募金案を策定することにより具体化されます。現在、関係者の間で構想が練られています。大会で承認されましたら、再度、募金への御協力を宜しくお願いいたします。なお、第一期募金は、6月7日をもって締め切られ、その後に届く募金は第二期募金に繰り入れられる旨が、臨時大会で承認されました。幸いなことに、締切後の募金額は、8月末現在で約3,400万円になっています。主としては、下記の他教派や海外からのもので、大口の募金もありました。第二期募金は、既に与えられています大きな恵みの上に行われます。
Relief Arm of the Gereformeerde Gemeenten (オランダ)、
De Verre
Naasten(オランダ)、
Landelijk kerkelijk
bureau Ghandistraat (オランダ)、
St
Paul's Anglican Church Kogarah(オーストラリア)、
ワシントン日本人キリスト教会、
南ア・オランダ改革派教会(サポート・センター指定)、
James
& Helena Horgan (イギリス:個人)、
Lardner C Moore, Mollie Moore(USA:個人)、
2011年6月18日(土)
臨時大会報告
祝福のうちに臨時大会が終わりました。書記団から正式な臨時大会報告が届くでしょうが、ニュースの形で募金とボランティアに関することをお伝えいたします。
【第一期募金】
第一期募金総額52,298,879円の内、海外からの募金が、20口で18,645,886円、ありました。海外の教会や個人からの祈りと献金にも支えられて、募金が祝されました。感謝いたします。
「募金の理念」(6月13日改定)が大会の承認を受け、そこに記されている短期の支援に基づき、募金の分配がなされます。
?.緊急被災支援(短期) 計 52,298,879円
1.改革派教会内における支援 36,370,000円
1)被災信徒支援 13,970,000円
(31人、1〜200万円の範囲内で)
2)自給伝道所並びに教師支援 1,000,000円(2人)
3)礼拝場所確保並びに会堂の補修のための支援
21,400,000円(18教会、5〜750万円)
2.改革派教会外への支援(26.6%) 13,900,000円
仙台キリスト教連合会 6,000,000円
東北全体を視野にいれた被災教会及び信徒への超教派的支援
国際飢餓対策機構 1,700,000円 (CRCとの関わり)
淀川キリスト教病院 800,000円 (PCUSAとの関わり)
東仙台教会(V・C) 3,300,000円
臨時大会までに発生した実費 2,300,000円、
今後の働きのための支援 1,000,000円
被災支援委託金 2,100,000円
申請した4教会へ 1,100,000円 、
大会執事活動委員会へ 1,000,000円
3.その他(現地対応費、指定献金他)
2,028,879円
【第二期募金】 10月の定期大会で、概要が定められる予定です。
【東仙台教会ボランティア・センター(V・C)】
東仙台教会V・Cの働きは、東仙台教会小会の直接的な監督下におかれます。これからは、東仙台小会管轄下のV・Cが、ボランティアの受付登録と管理、支援募金の管理を行います。従って、豊川教師が担っておられたボランティア募集窓口は変更となり、また、新たな募金口座が開設されます。秋口までに100万円の募金の訴えがなされています。新体制下でのV・Cの働きや募金口座名などに関しては、今後のニュースでお知らせいたします。
2011年6月11日(土)
東日本大震災緊急援助募金(第一期募金)報告
【収入について】
「ニュースNo.14」で、「6月6日付分までのものを第一期募金額として確定し、臨時大会に報告いたします」、とお伝えしました。その後、送金が一日遅れるが第一期募金に入れてほしいという個別の連絡があり、それを受け入れました。その結果、第一期募金は、6月7日現在、52,298,879円、となりました。
短期間のうちに、5千万円を超える募金が与えられましたことを、心から主に感謝します。3月11日以来、祈祷会において、また、朝拝の牧会祈祷において、教会としての祈りが献げられてきました。募金は、皆様からのお祈りと共に届けられたものです。このことを行わせてくださった神の御名を崇めます。
また、募金に協力くださいました皆様に感謝いたします。それぞれに困難を抱えている改革派教会の群れが、心を一つにして献げることができました。また、他教派からも海外からも、多くの募金をいただきました。臨時大会にて、募金者を報告します。団体の場合は、団体名と募金額を記し、個人の場合は募金者名のみの記載とさせていただきます。
【支出(分配)について】
今回は、「東日本大震災支援募金の理念」(2011年4月11日策定)において定められた緊急被災支援の短期に該当するもののために、支出します。第一期募金総額は、目標額の6千万円を満たすことができませんでしたが、信徒一人一人が、心からの精一杯献げて下さった募金であると思っています。従いまして、被災の実情を踏まえ、収入と支出のバランスも考慮して、配分の全体像を下記のように変更します。これは、臨時大会に報告される支出案に過ぎず(確定ではない)、臨時大会の審議により、修正や変更になるかもしれません。
教会関係の被災支援額が支出予定額以内であり、こちらで定めた基準に従って個々の数字を積み重ねただけですが、募金総額と同じ募金分配額を設定することができました。社会支援費等は、第一期募金総額の25%相当という『募金の理念』を念頭に、若干多めに調整しました。
(目標額) (実際の支出予定額)
信徒・教会被災支援 42,500,000円 → 35,270,000円 (注)
社会・超教派支援 15,000,000円 → 14,000,000円
その他 2,500,000円 → 3,028,879円
合 計 52,298,879円
注)信徒:11,500,000円→13,870,000円、教会:31,000,000円→21,400,000円
募金に際しては、集める時より分配する時に、より大きな課題と直面することになります。
募金を導いてくださった主が、相応しい募金分配へと導いてくださるように、お祈りください。
2011年6月4日(土)
東日本大震災緊急援助募金(第一期募金)報告
皆様からのお祈りと共に届けられる第一期募金は、5月末で終了しました。6月1日現在、46,962,623円が献げられています。日本長老教会や神戸基督教改革宗長老会からも届けられていますことを、ご報告いたします。また、感謝なことに、現在も送金は続いております。6月6日付分までのものを第一期募金額として確定し、臨時大会に報告いたします。
ところで、ニュースNo.11で、「残余金または不足金が生じた場合、いずれも第二期募金に引き継がれます」、とお伝えしていました。第一期募金目標額60,000,000円への不足金補填を含め、臨時大会にて募金について審議する予定です。その際、中長期的視野に立つ第二期募金案とするか、今年度定期大会までの第一期募金補正案とするか、関係者で調整して臨時大会に備えたいと考えています。
6月7日以降の届けられる募金に関しましては、新たな募金が始まるまで、今までの口座に一時プールしておきます。口座窓口は、閉鎖されることはありません。募金の必要は続きますので、引き続きご協力を宜しくお願い致します。
東仙台教会におけるボランティア報告(文責:立石彰 東仙台教会牧師)
教会の頭であられる主イエス・キリストの御名を賛美いたします。力強い祈りと尊い献金によって東仙台教会のボランティア活動を支えてくださっている兄弟姉妹の皆様に心から感謝しつつ、現在行っている活動について報告させていただきます。
現在、私たちは東松島市東名地区でボランティア活動を行っています。東名地区は、東仙台教会の会員が住んでいる野蒜という町の隣にあり、東仙台教会からは車で約45分です。この町は石巻と同じように津波の被害を大きく受けた地域ですが、行政のボランティアがなかなか 派遣されてこない地域でした。もともと200〜300世帯が暮らす小さな町でした。現在は、住民の半数以上が他の地域に引っ越したり、仮設住宅が当たるのを待ちながら避難所や親戚の家で生活しているため、町に住んでおられるのは100世帯もないと思われます(執筆者個人の感想)。
東名地区での活動は、4月14日(木)から始まりました。それまでは救援物資の配達、石巻伝道所の清掃、野蒜の会員の家の清掃等が活動の中心でした。ほとんど毎日この東名の町を車で通り過ぎて野蒜や石巻に向かっていました。4月14日に何人かのボランティアの青年たちと一緒に、一人で家のヘドロを出していたおじさんに、「何か手伝えることはありませんか?」、と声をかけたのが始まりでした。
地震直後から火事場泥棒やボランティア詐欺(「ボランティアです」と名乗って家の中に入り金品を盗む)が出没していたこともあって、最初は警戒されました。駐車場や側溝にたまったヘドロを取り出す作業などを頼まれましたが、数日後には家の中の作業も頼まれるようになりました。そして、そのお宅の隣の家、向かいの家、友人の家、親戚の家と、活動が少しずつ広がっていきました。これまでに30軒以上の家で様々な作業をしてきました。
作業の具体的な内容は、だいたい以下のようになります。
? 敷地内(主に庭)から瓦礫を道路に出す→行政が回収してくれる。
? 家の中の瓦礫や使用できなくなった家財道具を外に出す。
? 家の中のヘドロを取り出す。
? 大工さんの指示を受けて、壁・畳・床板・フローリングをはずす。
? 床下に潜り込んでヘドロを取り出し、消毒用の石灰を蒔く。
? コンパネ(板)で仮の床を張る。
? 庭や花壇のヘドロを取り出す。
? 側溝(下水)に詰まったヘドロを取り出す。
? ヘドロに浸かった食器の洗浄や、アルバムなどを拭く等の清掃。
? 割れたガラス窓の代わりにコンパネを張る。
すべての作業をどの家でも行うわけではありません。ほとんどの作業がすでに終わっている家もあります。逆に、最近になってやっと元気になり、被災した自分の家を初めて見に来た という方もおられます。また、普通に家で生活はしているけれども、床下のヘドロはそのまま残っている場合もあります。
「3月11日の津波から一ヶ月以上も一人で家の掃除をやり続けてきて、もう体力的にも精神的にも限界でした」、「津波で死ぬのも地獄だが、生き残ってしまい、これから生きていかなければならないことも地獄です」、「やらなければいけないことが目の前に山ほどあるけど、一人では何も手をつけることができなかった」というような言葉を聞き、≪今、私たちは、この地に、この人のもとに、イエス・キリストから遣わされているんだ≫と素直に信じて活動を続けて います。
最初、目の前にいる人は、単に「被災者の一人」でした。その方が体験したことも、その方が今生きている現実も「一人の被災者の体験、現実」でしかありませんでした。しかし、数日間同じ方の家で作業を続けていく中で、その方といろいろな話をして、「○○さん」という名前を覚え、その方と仲良くなってくると、津波の日にその方が体験した出来事や、今その方が 生きている現実が、まったく違った鋭さをもって心に迫ってくるようになります。
「私は、明日も明後日も、この町で、この家で暮らすんです」。遠い仙台の地からやって来て、活動を終えて自分の町と家に帰っていく私たちに、そう話してくださった方がおられます。うまく 説明できませんが、心にひっかかっている言葉です。
今、教会の方々とも、ボランティアの青年たちとも、対策本部の先生方とも相談しながら、 今後の活動のことについて考えています。もし、できるならば、東名の地区に住む方々の 「明日」や「明後日」に、少しでも、ほんの少しでも寄り添っていくことができればと、 祈りつつ、道を探っています。
(備考:教会宛のメールには、ボランティア活動の写真ファイルが添付されています。)
(ブログ管理者より:写真についてはできる限りブログにアップできるように調整中です)
2011年5月28日(土)
東日本大震災緊急援助募金について(第一期募金、締切:5月末)
第一期募金は、5月23日現在 38,013,185円 寄せられています。外国からの募金は、欧州日本語キリスト者青年リトリート、Open Eyes Mission(フィリピン)、ワシントン日本人キリスト教会、Reformed Church INALA(オーストラリア)、Woodlawn Church(アメリカ)、その他、カンボジアやオーストラリアの個人の方からも、届いています。
支出としては、自給開拓伝道の教師支援、現地教会対策費、支援委託金(亘理・盛岡・新浦安・ひたちなか)、ボランティア費用(東仙台教会)など、約350万円、ありました。また、被災が甚大な自宅損壊等の信徒の方に支援金をお渡しすることも始まっています。
支援金の分配について
対策本部現地調査委員が、5月24日に東洋宣教伝道所と筑波みことば伝道所とを訪問し、目視による被災教会調査はすべて終わりました。被災教会への支援金は、緊急の修理を必要とする場合を除き、臨時大会に提出される報告書に基づき、その後に支出されます。
被災信徒への支給は、3月26日にお伝えした通り、家屋全壊と半壊等、生活の拠点を失った人に対する緊急支援申請が軸となっています。また、被災調査表を提出していただくことにより、それと比べると小さな被害であっても、地震後にさまざまな支出を強いられ、経済的に大変な思いをしておられる方々にも、支援金は広く届けられます。今回の被災は、地理的に広範囲で多くの方々におよんでおり、物損によるもの以上の心の痛みをもたらしています。募金によって、国内外の兄弟姉妹からの祈りと支援の気持ちを、支援金に託して被災された方々にお届けできるようにと願っています。また、募金の分配が祝されますように、申請手続と支援金受領手続における個人の秘密の保持について特にご留意くださるよう、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
祈りをもって献げられた募金が、感謝のうちに分かち合われ、キリストの祝福が豊かに満ちあふれますように。
「ボランティア体験者、振り返りの会」報告(文責:豊川修司教師)
26日(木)夜、6名の体験者が東京教会に集りました。その中の松島での一端を紹介します。
ボランティアが何日も通って清掃した家の夫婦が、翌日、東京へ避難することになりました。その前日、夕方まで作業を続けていると、奥さんが泣きながら『なんでここまでしてくれるの』としきりに訴えていました。その泣き声は、縁の下で作業をしていた泥まみれのボランティアに届きました。みんなで輪になると、奥さんは『本当にありがとう』と、また『なんでみんな、ここまでしてくれるの』と言うのです。すかさず、山中先生が『僕は牧師だし、みんなクリスチャンだから……としか言えませんけど……』。その後、山中先生が深いお祈りを献げると、奥さんは大泣きしながら、『震災後、今まで一度も泣いたことがなかったのに、今日、心の底から泣きました』と。(ここは、教会から車で約1時間、東松島市東名地区です。)
東仙台教会は、東名地区の被災者一軒一軒の人とのつながりを大切にしています。それは、東仙台教会(立石彰牧師)の伝道の姿勢であり、ボランティア継続の原点になっています。
2011年5月21日(土)
東日本大震災緊急援助募金(第一期募金)について(締切:5月末)
3月19日の最初の呼びかけには、「被災地の方々の生活支援を当面の目的としています。改革派信徒の支援は勿論のこと、地域の被災者の支援や超教派的な支援のためにも多くを用います」と記されていました。その後、「超教派的支援と社会支援を第一期募金総額の25%程度を当てるという目安」を設定し(4月11日)、その額を1,500万円と提示しました(5月14日)。対社会支援等は、阪神大震災の募金の際の10%と比べると、多くなっています。第一期募金の75%は、被災した改革派教会(信徒・教師・会堂)のために用いられますことをご了解ください。
東仙台教会におけるボランティア募集について
6月11日(土)まで下記のような奉仕を行うボランティアを募集しています。担当者に連絡し、お申し込みください。
(豊川修司教師 s-toyokawa@mbn.nifty.com 携帯090−2411−7246)
? 作業内容は、松島地区(教会の伝道圏・車で1時間)で被災した家屋や家具等の清掃です。
? 後方支援として、ボランティアの作業服等の洗濯や食事作りなどもあります。
? ご婦人の方や、若い人のみならず牧師・長老・シニアの方の参加も歓迎します。
救援物資について
1.林茂雄教師(亘理伝道所)のお働きに関すること
林教師は現在、東北大学のボランティアと協力しながら、福島第一原発付近から避難した方々で避難所がなく、救援物資も届いていないような地域の方々の支援を始めておられます。必要品を出来る限り同じ種類毎にまとめて、内容を明記した上、お送りください。
必要品 夏物の下着類(新品)、洗剤、石鹸、洗面器
保存の利く食料(カップめん、レトルト食品、缶詰、など)
送り先 〒989-2351 宮城県亘理郡亘理町字下小路18−2
亘理教会 林茂雄先生 電話0223-34-1651
2.日本国際飢餓対策機構(清家さん)からのお知らせ
? 仮設住宅入居者には、電化製品5点セット(冷蔵庫、洗濯機、テレビ、炊飯器、蛍光灯)が赤十字から贈られるようになったそうです。しかし、さまざまな理由で、仮設住宅入居を希望されないない方々がおられます。その方々のために、仙台市はアパートを借り上げて提供するそうです。その場合は、電化製品は支給されない可能性があるとのことでした。この件につきましては、支援の具体的な必要が明らかになった時点で、改めてお知らせいたします。
? 夏に向けて、Tシャツ・夏用のズボンなど夏物衣料が必要です。全て新品に限ります。出来る限り同じ種類のものをまとめて、内容を明記した上、お送りください。
送り先 〒980-0011 仙台市青葉区上杉2丁目1−10
仙台YWCA内
日本国際飢餓対策機構御中 電話022-222-9714
2011年5月14日(土)
東北中会とミッション関係者との話し合い(5月10日)
下記の出席者が仙台教会に集まり、協力して何ができるか、話し合いの時がもたれました。
ミッション関係:OPC宣教師と同米国執事活動委員会、南ア・オランダ改革派教会宣教師(ミッション・ジャパン)、CRC宣教師、CRCメディアミニストリー、韓国の複数のキリスト教団体による大震災のための支援団体“Stand by Japan”、高神日本宣教部の宣教師
日本キリスト改革派教会関係:外国教会関係委員会、拡大委員会、
東北中会の議長書記団と伝道委員会、東関東中会議長、
四国中会宣教協力委員
第一期募金目標額(60,000,000円)の設定
拡大委員会(5月11日開催)は、現地調査委員会から提出された資料について検討し、第一期募金目標額を6千万円と定めました。下記の支出予算案(注1)は、『募金の理念』の短期の緊急支援に基づいて計上されたものです。また、6月の臨時大会において同理念の中・長期支援に基づく第二期募金の提案が審議されます。国内外を挙げて、息の長い支援が求められています。なお、第一期募金は、5月末で終わります。残余金または不足金が生じた場合、いずれも第二期募金に引き継がれます。
信徒支援総額は、6月3日締め切りの被災信徒調査報告によって確定することになっています。支給額は、被災額の一割程度と定められています。被災教会への支援につきましては、専門家の調査を含む、追加の現地調査が必要です。従いまして、現時点における信徒・教会被災支援額は、暫定的なものです。ただし、被災規模が大きく、修理の緊急性が高い3教会に関しましては、石巻教会への支援を3,500,000円とし、北中山教会と仙台教会との合計で20,000,000円程の支援を想定し、要請があればすぐに支出し、修理に速やかに着手できるように準備いたします。教会被災支援に関する詳しい報告は、臨時大会でなされます。
注1 信徒・教会被災支援 42,500,000円
信徒:11,500,000円、教会:31,000,000円
社会・超教派支援 15,000,000円
第一期募金総額の25%を目安に設定(注2)
その他 2,500,000円
自給開拓教師支援、現地対応費、指定献金枠、他
注2 仙台キリスト教連合会 7,000,000円
東北地方全体の被災教会を支援する超教派の団体
国際飢餓対策機構 2,500,000円
仙台の物資保管倉庫から、東北全体に支援を展開
淀川キリスト教病院 1,000,000円
岩手県での医療支援
東仙台教会(V・C) 2,000,000円
ボランティアによる被災支援(従来支給額と追加額の計)
被災支援委託金 2,500,000円
7月末日までに報告書を提出
申請した4教会へ委託:
近隣の被災者と他教派教会への支援のため 1,100,000円
大会執事活動委員会へ委託:
孤児と障碍をもつ方などへの支援のため 1,400,000円
第一期募金は、5月10日現在、 34,036,538円 寄せられています。外国からの募金は、南ア・オランダ改革派教会(ミッション・ジャパン)、Christian Ethics Movement KOREA、大韓イエス教長老会 (合同)から届いています。
2011年5月7日(土)
会計報告(募金開始日より4月30日までの中間報告)
(1)東日本大震災援助第1次募金
収 入 |
支 出 | ||
RCJの教会と伝道所 |
111口 |
教師への緊急援助 |
1,500,000円 |
RCJ関係の団体、他 |
5口 |
緊急住宅援助(2口) |
750,000円 |
個人 |
49口 |
東仙台ボランティア |
1,200,000円 |
他教派・海外 |
13口 |
小計 |
3,450,000円 |
のべ口数 |
178口 |
残金 |
23,376,692円 |
募金合計金額 |
26,826,692円 |
合計 |
26,826,692円 |
(2)大会執事活動委員会事業会計(緊急災害援助金)からの被災教会への支出
お見舞い金 |
合計 |
3,000,000円 |
20万×12(仙台、東仙台、仙台カナン、仙台栄光、 仙台めぐみ、北中山、亘理、盛岡、八戸、 福島、白石契約、山形) 60万×1(石巻) |
備考 第1次募金の締切は、5月末です。
5月11日に拡大緊急対策委員会を開催し、具体的な支出に関して協議します。
信徒の被災調査と見舞金の支給基準について
5月5日(木)に、被災信徒を対象にした書面による調査表を、被災地の教会に郵送しました。信徒への見舞金額は、これを基に定められます。支援の基準は、住居の損失と物損(家財の損害)を同じ基準で評価し、支給額を被害額の10%程度とし、被災程度に応じて支給額を加算していきます。この査定は津波による被害という特殊事情を考慮してのものです。目安としては、持家全壊は150万円、被災時持家半壊居住不可は100万円、借家全壊及び半壊居住不可は30万円程度となります。また、ブロック(石)塀の倒壊については一律20万円、車の津波流失または使用不可等は一律10万円を支給します。なお、見舞金の支給額の確定は6月下旬になる見込みです。
見舞金の申請は、プライバシー保護を原則として、教会を介することなく、信徒が自ら書面にて現地調査委員会に行っていただきます。個々の認定結果や見舞金の支給額等についての個別情報の公表は、控えさせていただきます。
ボランティアについて
今週、緊急対策本部より会計担当とボランティア担当委員が、東仙台教会を訪問し、必要経費に関して実情の把握に努めました。その結果、現行の規定では対応できないことが判明しましたので、ボランティア規定を改定します(下線部挿入)。「被災地へ派遣される登録者の交通費、日当、謝礼等は、原則として、一切支給されない。ただし、管轄する教会が、必要と判断した場合、彼らを援助することはできる。」
連休後は、ボランティアの登録人数が減っていきます。東仙台教会では、6月11日(土)までボランティアを募っていますので、引き続きご協力のほどをお願い致します。
2011年4月30日(土)
会計報告
4月26日現在の募金額は、国内外合わせて、25,066,588円 です。海外分は、Bread From Heaven Community Church(フィリピン)、Christian Ethics Movement(韓国)です。被災地への支出は、教会員(2名)への住宅緊急援助(25万円×1、50万円×1)、教師への援助(10万円×15名分)、東仙台教会への対社会活動支援(120万円)です。
緊急に募金を集めましたのは、早急に多くの支出があると想定していたからです。しかし、現地の状況が募金配分を受けるには流動的であり、これまでは支出額は抑えられています。ただし、下記にありますように、現地調査が終わり、改革派教会内の被災の全体像が見えつつあります。今後は、個別な具体的な支出に向けて段取りを整えます。
「被災支援委託金」(ニュース7号に記載)は、目的を近隣の被災に対して教会として行う社会支援に限定して、各個教会へ打診中です。なお、これに含まれていた教会堂の補修等への支援は、現地調査に基づいて支出される枠組みのなかで対応することにしました。
東関東中会現地調査報告
27日(水)、芦田高之教師の案内で鳥井教師と福井長老が、東関東中会の現地調査を行いました。5教会1信徒の家を訪問し、面接による調査を実施しました。
東関東地域、特に茨城県北・中部海岸地域は、東北地方と変わらない被害があります。ひたちなかに近い大洗地区(沿岸部は4mの津波被害有)近辺は、震災で橋が通行不能になり、活気のない静けさが近郊の町を覆っていました。ひたちなか教会に向かう途中に、液状化の被害が大きく、電柱が軒並み傾き、家がひどく破壊されている地区がありました。また、道路には、液状化や隆起によるうねりが生じ、通行しにくいものでした。
花見川キリスト教会は、外壁のクラックが数か所に及び、基礎にも亀裂や浮き上がりや沈下が少し見られました。この現象は、程度は少し軽い状態ではありますが、千城台教会にも見られました。勝田台、ひたちなか、新浦安の3教会堂は、小さな物損以外は大した被害はありませんでした。ただし、勝田台教会の牧師館の屋根瓦崩落や、諸教会の信徒の家でも、屋根や壁、物損被害を受けたところが相当数あります。また、東部中会では唯一宇都宮教会が被災地域にあり、かなり大きな被害に遭われた信徒もいます。
これで東北・東関東両中会の調査を一応完了しました。教会の被災調査としてはほぼ十分な評価を行えますが、信徒の被災状況については、まだ完了したとは言えません。特に東北中会の教師たちは様々な対応に追われていますし、信徒の被災者の方も生活面の落ち着きが与えられず、礼拝出席がままならない状況です。被災の全容が明らかになるまで、さらに1カ月半くらいの時間が必要です。しかし、そのような問題はあるにしても、東北・東関東の実質5日間の調査を基に、救済計画の明細書を作成することができました。
なお、来週から、被災に関して、信徒への個別アンケート調査が各個教会で行われます。被災地の教会並びに信徒の皆様には、ご協力を宜しくお願い申し上げます。
2011年4月23日(土)
今、心に宿る言葉は、「来る年も来る年も、さわやかな初夏には、すずらんの花が咲くように、神様の真実は変わらない」(水野源三詩集より)と「人間の神喪失はあっても、神の人間喪失はない」(ユンゲル)です。大地が揺れ動いても、私たちが神を見失っても、神の真実は変わらないことを心の拠り所としています。イースターに、闇の力・死の力から私たちを解放してくださる主に心を向けることができますように!(委員会内メールより抜粋)
1.大会と各中会間の連携を深めて
東北中会を除き、各中会の第一回定期会が開催され、被災支援に向けての中会毎の取り組みが新たに始まっています(6を参照)。6月の臨時大会においては、時間が許せば、各中会の担当者と大会関係者が一同に会し、連携を深めたいと願っています。
2.ボランティア募集
東仙台教会ボランティアセンター(VC)で働くボランティアを引き続き募っています。5月末日までの募集です。所定の手続きを経て、下記にお申し込みください。ボランティア参加規定では、20歳以上となっていましたが、大学生以上に変更します。
高島平キリスト教会 豊川修司 〒175-0082 東京都板橋区高島平2-13-11
e-mail :s-toyokawa@mbn.nifty.com 携帯電話:090−2411−7246
なお、国際飢餓対策機構等でのボランティアは、そちらに直接お申し込みください。
3.募金報告、他(海外からの励まし)
4月20日現在の募金額は、国内外合わせて、15,368,410円です。海外分は、オランダ日本語キリスト教会、ロンドン日本語改革派キリスト教会、高麗神学大学・大学院の学生と職員の方、インドネシア・スラバヤ・ホサナ教会、Trinity Presbyterian Church(1982年から2年間仙台で伝道)、韓国の個人の方からです。
上記には含まれていませんが、CRC世界救済委員会(CRWRC)からは、対社会支援に尽力するようにという願いを込めて、$50,000 が寄せられました。また、改革長老教会・日本中会の東日本大震災支援委員会から募金がありました。
励ましの手紙も届いています。下記は、関係する教会に宛てたケニアの孤児院からのものです。「私たちは、孤児たちのイースター祝会のために忙しくしています。彼らの中から成長して大工や仕立屋になった者もいます。……日本の地震の被災を案じています。そして、教会とその家族のために祈っています。なぜならケニアの私たちと皆様は主にあって一つとされているからです。ローマ8:35〜39をお届けします。神が、日本が直面している試練を、イースターの希望をもって、克服へと導いてくださるように祈ります。」
4.現地からの報告
1)国際飢餓対策機構より
これからは、全てを失われて仮設住宅に入居される方々のために、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、天井の蛍光灯、ガスレンジなどの電化製品が必要になります。 新品でなくても、十分に仕える新古品なら大丈夫です。
2)仙台キリスト教連合より(現在進行中のプロジェクトについて)
・火葬場における地元仏教界との協働の“弔い”、グリーフケアなど精神医療関係者と連携してのメンタルケア・サポート
・宮城県沿岸部の津波被害者宅の片付け・掃除等のボランティアの受け入れ
・国際飢餓対策機構や民生委員の方々と連携しての炊き出し・復興支援コンサート
・岩手県沿岸部の諸教会が地元事業主と連携して行っている“温泉プロジェクト”(避難所のお年寄りを日帰り温泉に連れて行くプロジェクト)の支援
5.現地調査委員会報告
4月18日(月)から21日(木)にかけて、鳥井教師と貫洞教師と福井長老とで、12の教会・伝道所と3名の被災信徒の家などの調査を、面接による方法で実施しました。
調査は、第1日目、白石契約伝道所、津波被災の東仙台教会員宅(東松山市野蒜)、石巻伝道所、第2日目、亘理伝道所と同伝道所の津波被災信徒の家と米パン工房の2軒、仙台めぐみ伝道所、北中山伝道所、東仙台教会、第3日目、八戸伝道所、六戸伝道所、盛岡伝道所、第4日目、仙台カナン教会、仙台教会、福島伝道所の順で実施しました。
詳細な報告は、第二次募金に関連して、後日に行ないますが、祈りに覚えていただくために、二つのことを報告しておきます。北中山伝道所の周辺は、地滑りが生じ、危険な状態にあります。教会施設も土台部分や擁壁に亀裂や沈み込みが生じています。直ちに危険な状態にならないにしても、生命的な危険を回避するためにも、早急に補強工事などの実施が必要です。また、応急修理したとは言え、仙台教会礼拝堂の漆喰壁の崩落箇所が広がっており、礼拝中の余震等を考えると心配です。ご加祷ください。
ほぼ東北中会全域を調査しましたが、東北地方の教師・信徒の被災に負けない忍耐強い取り組み、共に励ましあって生きている姿に、調査を実施した私たち調査員が、大きな励ましと希望を与えられました。今まで、東北中会のために祈っていたことの具体性の乏しさに恥じ入りながらも、真実な意味で、これから本当に祈ることの大切さを覚えさせられました。共に生きる教会としての取り組みの在り方を具体的に考える方向性が、これを機会に示されば幸いです。
次週、鳥井教師と福井長老の両名が、芦田先生のアシストを得て、27日(水)、28日(木)に東関東中会の被災調査を行います。
6.各中会の支援活動の委員会組織
* 4月に予定されていた東北中会第一回定期会は、7月まで延期となりました。
〈東関東中会〉 中会「東日本大震災被災教会 緊急支援特別委員会」
委員長:三川栄二(中会議長)、書記:関口康(伝道委員会)、会計:藤田千代子(執事)持田浩次(常任書記・総務委員会)、小峯明(教育委員会)、芦田高之(大会拡大緊急対策委員会)、浅井信幸長老、中山明長老、新 謙長老(財務委員会)、山浦裕子、ケン・リー(CRJM)、計11名
任務:1)主に東北・東関東中会を中心とした東日本大震災被災教会の復興に必要な、経済的・物的・人的支援。
2)緊急を要する災害等にも対応し、今後必要な対策を講じるため。
任期:1年(必要に応じて継続可能性あり)、予算:25万円
〈東部中会〉 中会「東日本大震災対策特別委員会」
委員長:鈴木牧雄(中会議長)、書記:川杉安美(伝道委員会委員長)、会計:塩田隆良(財務委員長)、小堀 昇(常任書記)、大場康司(伝道委員)、片岡正雄(執事活動委員長)、長石肇(執事活動委員)、他財務委員1名(未定)、計8名
任務:未曽有の東日本大震災に見舞われた東北中会との連携を親密な関係にある中会としてさらに強化し、被災した諸教会や教会員に対する具体的な支援について協議・立案・実行していくこと。
任期:2年(必要に応じて延長する)、委員会費:別途提案
〈中部中会〉 中会執事活動委員会内「緊急対策局」
統括:鳥井一夫、書記:二宮 創、事業会計:伊豆倉明美執事
鈴木 章長老、青山昭一郎長老、計5名
任務:大会緊急対策本部からの要請事項を優先して扱い、課題を整理し、対応するため。
任期:規定なし、予算:緊急対策局経費として60万円
〈西部中会〉 中会「執事活動委員会」(常設)
委員長:西田三郎、書記:大田良隆長老、会計:高原由恵執事(委員会会計)・
近藤和夫長老(事業会計)、委員:上山研介執事・禰津省一、計6名
任務:中会の執事的働きと共に、東北中会への救援金(見舞金)贈呈や慰問団派遣の事業の実務 等
任期:1年、予算:委員会費5万円、事業会計(負担金):約60万円
〈四国中会〉 中会「執事活動委員会」(新設)
委員長:牧田吉和、書記・会計:久保浩文、事業会計:芝明義長老、
長田詠喜、松田基教、計5名
任務:1)中会における執事活動を主体的に行う。
2)東日本大震災への対応とともに四国中会の執事的働きに継続的に取り組む。
任期:1年、予算:3万円(事業会計は今後の取り組みによる)